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【メンタルヘルスケア】 - うつは病気なのか。

そもそもうつ病ってなに?

20160530_00 テレビや新聞などで目にすることがある「うつ病」について、正しく理解していますか?もちろん、ネットや書籍などで見聞きしている方は、何を今さらって話でしょうし、身近にいらっしゃる方は、よく理解されていると思います。ただ、発症者によって出てくる症状が違うため、対処を誤ったり、そもそも誤解していたり、ということも多々あります。今回は、「うつ病」の症状について正しく理解し、誤った対処法を取らないよう経験をもとに紹介していきます。

ただ、あくまでも筆者の経験上の話なので方法を理解するというよりは、考え方を理解してほしいというのが、本音です。理由は徐々にお話していきます。

うつ病とは

20160530_01 まずは、「うつ病」について正しい理解を深めます。実は、「うつ病」という病名はなく、精神障害の一種と考えられています。発症のプロセスや原因はまだ解明されていないことも多く、そのことから誤診も多く症状を悪化させることもあります。この話を最初にしたのは理由があって、現在、「うつ病」と診断されている人も実は違っていたり、「うつ病」じゃないと思って人が、実は「うつ病」だったり、ということがあり得ることを知っていてほしいからです。 将来は、いろいろなことが解明され、適切な処置もされることでしょう。しかし、今はまだそこまでに至っていないことを覚えておいてください。

うつ病の種類

20160530_02 現在、判断基準となる症状は、気分が落ち込んだり、やる気がない、体がだるいなどの症状が2週間以上続くと「うつ病」の疑いがかけられます。現在は、体の障害というより、脳の障害で、何らかの原因で引き起こされていると考えられています。また、気持ちの問題で解決できるわけではないので、「病は気から」的な発想は、無意味です。というか、余計症状を悪化させます。

うつ病の原因

stress_woman うつ病の原因は、発症によりさまざまです。結婚や妊娠、育児はよく出てくる原因ですが、ほかにも大切な人との死別や離別、人間関係のトラブルなど「環境の変化」が背景にあることが多いのが特徴です。これは、不安や悲しみから平常ではいられなくなり、脳に異常信号を送ることから引き起こされていると考えられています。

また、完璧主義者、責任感が強いなど性格の面も取り上げられます。これらも不安や焦りなどから異常な信号が送られ脳が疲弊することから発症するというケースが多いです。さらに、遺伝や生まれつきといったことも原因と考えられています。

ここで考えてほしいのですが、原因に挙げた例は、発症者だけの例外ではなく、すべての方に当てはまるということです。想像してみてください。あなたが、仕事でミスをしたときや学校の試験問題が解けなかったとき。気持ちはどんな風になりますか?「まずい。。。」「どうしよう。。。」「なんで?」など気持ちが落ち込む単語ばかりが頭に浮かんでいることでしょう。この状態が、2週間以上、長い人は何年も続くわけです。こんなにつらいことはありません。

うつ病の前兆

20160530_04 あれ「うつ病」かも?と感じる前兆があります。今まで楽しめていた趣味が楽しめない、毎日、気分が晴れない、やる気が出ないなど気分が落ち込むときは要注意です。本人は、「何だろう?」「なんかおかしいぞ?」という今までとは何か違うという気持ちしか認識していないので発症しているかどうかは認識できていないと思います。気になる方がいたらよく観察してみましょう。少しでも気になる言動があれば、さらに注意してみましょう。そして、確信したら、率直に話してみましょう。

文字で書くと簡単に書けますが、言動がおかしいことを伝えるのはそう簡単なことではありません。しかし、早めに治療に専念することで悪化を防げたり、改善したりすることもあります。言い方はいろいろあると思いますが、あなたが感じた今までと違う事実を率直に話してあげてください。そのためにも、しっかりと観察してください。

治療方法は?

20160530_05 前にも述べましたが、気になる点があれば、率直に伝える、そのうえで、早めに専門医に受診してください。なんとなく「精神科」とか「メンタルクリニック」と聞くといきづらいとは思いますが、あなたが感じている以上に発症者はもっとナーバスになっています。

具体的な治療方法は、薬や休養などになりますが、一番肝心なのは、あなたがしっかりと支えてあげることです。ただし、できる範囲で。発症者のためにとすべての時間を投入したい気持ちはわかりますが、それは逆に発症者にはマイナスになることもあります。あなたは今まで通りの生活をできるだけ崩さず接することも大切です。なぜなら、発症者はあなたを見ているから。

おわりに

ところで、筆者は「うつ病」は発症していません。というか「うつ病」にはならないと思っている一人です。では、なぜこの記事を書いているのかというと、筆者の大切な人が長年「うつ病」で苦しんでいるからです。本人曰くうつ病は、”生まれつき”らしいです。

うつ病」にはならないと思ってた人と生まれつき「うつ病」だと思っている人の奮闘記でもあり、筆者が感じたことを同じように大切な人が発症者となっている方へのエールのつもりで書いています。

出会った当初は、「うつ病」のことを何も知らず、ただただ、おろおろしていました。さっきまで笑っていたのに。。。以前はこんなだったのに。。。突然変わる相方に戸惑うばかりでした。時には暴言をはかれ落ち込んでいるのに本人は覚えていないとか。。。「うつ病」を知らなかったときは相方に合わせようと必死でしたが、自分なりに本を読んで多少勉強してからは、理不尽な暴言には、逆に論破(大げさじゃなくほんとに論破してました(笑))したり。腫物触るわけじゃなく、普通に接していました。

今も、完治はしていませんが、症状はおさまっています。通院もしてますし、「完治するかも」なんて嬉しそうに言ってますが、筆者は「完治しないよ」と言ってます。ストレスはいつどんな時でもかかってきます。そのストレスの度合いによっていつ発症してもおかしくないと思っています。もちろん、筆者もあなたも。

うつ病」が特別なものではなく、誰もがなる可能性があるものだと認識することからはじめてほしいと思っています。専門医からしたらふざけた対処法なんでしょうが、人に必要なのは人、思いはいつか通じると思っていますし、実際今のところは通じてます。

うつ病」は、病という字がついているので病気という認識でいるようですが、筆者自身は、あまりそう意識したことはありません。端的に表すいい言葉を思いつかないのが歯がゆいのですが、筆者自身は性格のひとつくらいにとらえています。なので、通院時に「再発」とか「完治」という言葉を聞くと違和感を感じてます。性格ととらえているのでそもそも直るとおもってないし、性格が直らないので再発もないというのが正直な心境です。相方には、あきれられてます。。。

大切な人が発症したら、落ち込むでしょうが、あなた以上に発症者はもっと落ち込んでいますし、落ち込むあなたを見てさらに落ち込み症状を悪化させます。だからといって気丈に振るまえとは言いません。どこかのタイミングで腹をくくって真っ正面からぶつかってみてください。あなたの大切な人なんですから。